2005年 12月 25日
ポール・マッカートニー 全シングル・アルバム 2

1980.05.05
カミング・アップ
カミング・アップ (ライブ)
27thシングル
10th 1980.05.20 マッカートニー Ⅱ

◇80年代に入って最初にリリースされた、久々のソロ名義での作品。リンダのバッキング・ヴォーカル以外はべてポールひとりで作業した宅録アルバム。この4か月前に起きた成田での逮捕劇を思い出す「フローズン・ジャパニーズ」なんていう曲や、シングル・ヒットした「カミング・アップ」などからは、YMOやディーヴォあたりの影響が汲み取れ興味深い。しかしその反面、長年のファンを少々戸惑わせたのも確かだろう。
それでも、ウイングス時代に書かれたという美しいバラード「ウォーターフォールズ」などは、いかにもポールらしいナンバーで、曲作りの上手さはサスガといった感じ。肩の力が抜けた自由気ままさが魅力のアルバムともいえる。
1980.06.20 THE McCARTNEY INTERVIEW

本作は1980年にリリースされたインタビュー・アルバムで、米MUSICIAN誌がおこなったインタビューを収録。当時の最新アルバム 『McCartney 2』 や、その前のWINGSの 『Back To The Egg』 や当時の音楽シーンについてだけでなく、楽器についてや評価の高いビートルズ中期のベース・プレイについてなどにも応えており、スタジオ・ワークにおけるポールの独善的なエピソードについても供述。
また 「Hey Jude」 のレコーディングで、応答フレーズを挿入するジョージに「ギターを弾くな」と指図したことなども語っても。それらを日本盤LPに付属していた英文と日本語対訳が掲載されたライナーを1ページごとにスキャンした画像が収められた。

1980.08.05 ウォーターフォールズ
チェック・マイ・マシーン
28thシングル

1982.04.21
エボニー・アンド・アイボリー/(with スティーヴィー・ワンダー)
29thシングル

1982.08.21
テイク・イット・アウェイ
アイル・ギヴ・ユー・ア・リング
30thシングル
11th 1982.04.05 タッグ・オブ・ウォー

◇アルバムの最後を飾るスティーヴィー・ワンダーとのデュエット曲「エボニー・アンド・アイボリー」である。マーティンのスタジオがあったモントセラト島で書かれたこの曲は、双方にとって最もヒットした作品のひとつとなった。日本でもおよそ10万枚を売り上げている。作曲者としてワンダーの名はクレジットはされていないが、作曲も共同作業で行われたという。ちなみに、ワンダーにとってこのシングルが初のイギリスでの首位獲得曲となったことについて、マッカートニーは「この曲のレコーディングには随分時間をかけたが、それだけやっておいてよかった」と発言している。このアルバムには、彼らが制作したもうひとつの共作「ホワッツ・ザット・ユアー・ドゥイン」も収録された。また、「ゲット・イット」では、マッカートニーは彼の少年時代のアイドル的存在のひとりだったカール・パーキンスとデュエットしている。

1982.04.21 (12インチsingle)
01.エボニー・アンド・アイボリー - Ebony and Ivory
(with スティーヴィー・ワンダー)
02.レインクラウズ - Rainclouds
03.エボニー・アンド・アイボリー
(ポール・ソロ・バージョン) - Ebony and Ivory

1982.08.21 (12インチsingle)
01.テイク・イット・アウェイ - Take It Away - ロングバージョン
02.アイル・ギヴ・ユー・ア・リング - I'll Give You a Rnig
03.ドレス・ミー・アップ・アズ・ア・ラバー - Dress Me Up as a Robber

1982.12.21
タッグ・オブ・ウォー
ゲット・イット
31stシングル

1982.11.29
ガール・イズ・マイン
雨の中のダンス (with マイケル・ジャクソン)
32ndシングル
12th 1983.10.31 パイプス・オブ・ピース

◇本作 『Pipes of Peace』 は、ポール・マッカートニーのアルバムの中では印象の薄い1枚だが、「Say Say Say」が収録されているという点で注目に値する。この素晴らしいポップ・シングルで、マイケル・ジャクソンとのタイムリーなコラボレーションを実現させたあたり、さすがはポールだ。
その他の曲については、充分に聴きやすく安定した仕上がりなのだが、ビートルズや絶頂期のウイングスのようなメロディーの魅力にとぼしい。ポールの1980年代のアルバムの中から出来のいいものを聴いてみたいというファンなら、埋もれた名作『Tug Of War』(邦題『タッグ・オブ・ウォー』)の方を取るかもしれない。ポールのベスト・ワークのひとつと言っていいアルバムだ。
一方、この『Pipes of Peace』は、ポールの熱烈なファンからもさほど支持を得られないだろう。しかしながら、好調期の耳当たりのいい作風とはまた違ったものを期待する向きからは、本作をあえて「もっとも過小評価されているアルバム」に挙げる声も出ている。

1983.11.01
セイ・セイ・セイ (シングルバージョン)
コアラへの詩 (with マイケル・ジャクソン)
33ndシングル

1983.12.01 (12インチsingle)
01.セイ・セイ・セイ Say Say Say ロングバージョン (with マイケル・ジャクソン)
02.セイ・セイ・セイ (インストゥルメンタル) - Say Say Say (instrumental)
03.コアラへの詩 - Ode to a Koala Bear

1984.02.21
ソー・バッド SO BAD
パイプス・オブ・ピース
34thシングル

1984.09.29
ひとりぼっちのロンリー・ナイト
ひとりぽっちのロンリー・ナイト (プレイアウト・バージョン)
35thシングル

1985.12.21
スパイズ・ライク・アス
My Carnival
36thシングル

1984.10.07 (12インチsingle)
1.ひとりぽっちのロンリー・ナイト (エクステンデッド・ヴァージョン)
2.心のラヴ・ソング - Silly Love Songs (remake)
3.ひとりぽっちのロンリー・ナイト (バラード編) - No More Lonely Nights (ballad)
13th 1984.10.22 ヤァ!ブロード・ストリート


また2・5・12・14はカセットテープ/CD版の方が演奏時間が長く、LP盤は例えば2では3番が丸々カットされるといった編集がなされている。

1984.11.20 (12インチsingle)
1.DO THEY KNOW IT'S CHRISTMAS(REMIXED BY TREVOR HORN)
2.DO THEY KNOW IT'S CHRISTMAS (STANDARD MIX)
3.FEED THE WORLD
バンド・エイド名義

1985.12.01 (12インチsingle)
1.スパイズ・ライク・アス - Spies Like Us (party mix)
2.スパイズ・ライク・アス - Spies Like Us (alternative mix, Known to Hs Friends as Tom)
3.スパイズ・ライク・アス - Spies Like Us (DJ version)
4.マイ・カーニヴァル - My Carnival

1986.07.31
プレス
It's Not True
37thシングル

1986.10.27
プリティ・リトル・ヘッド (single version)
Write Away
38thシングル

1986.12.01
オンリー・ラヴ・リメインズ (remix)
Tough On A Tightrope
39thシングル

1986.07.31 (12インチsingle)01.プレス - Press
02.イッツ・ノット・トゥルー - It's Not True
03.ハングライド - Hanglide
04.プレス - Press (dub mix)
14th 1986.09.01 プレス・トゥ・プレイ

◇ ジョン・レノンの死後、ポールは、『タッグ・オブ・ウォー』『パイプス・オブ・ピース』『ヤァ!ブロード・ストリート』といったアルバムをビートルズのプロデューサー・ジョージ・マーティンの下で製作していたが、今作ではプロデューサーにはヒュー・パジャムが起用されている。10ccのエリック・スチュワートが、ソングライティングのパートナーとして多くの曲を共作している。

1986.10.27 (12インチsingle)
01.プリティ・リトル・ヘッド - Pretty Little Head
02.プリティ・リトル・ヘッド (リミックス) - Pretty Little Head (remix)
03.アングリー (リミックス) - Angry (remix)
04.ライト・アウェイ - Write Away

1986.12.01 (12インチsingle)
オンリー・ラヴ・リメインズ (リミックス) - Only Love Remains
タフ・オン・ア・タイト・ロープ (リミックス) - Tough on a Tightrope
トーク・モア・トーク (リミックス) - Talk More Talk (remix)

1986.12.20
ストラングルホールド
Angry (remix)
40thシングル

1987.12.05
ワンス・アポン・ア・ロング・アゴー
Back On My Feet
41stシングル

1989.06.07
My Brave Face
Flying To My Home
42ndシングル
1987.11.02 オール・ザ・ベスト
1. ジェット (ウィングス)

3. カミング・アップ
4. エボニー・アンド・アイボリー 【シングルバージョン】
5. あの娘におせっかい(ウイングス)
6. ひとりぽっちのロンリーナイト【シングルバージョン】
7. 心のラヴ・ソング (ウイングス)
8. 幸せのノック (ウイングス)
9. C・ムーン (ウイングス)
10. パイプス・オブ・ピース
11. 007/死ぬのは奴らだ (ウイングス)
12. アナザー・デイ
13. ワンス・アポン・ア・ロング・アゴー
14. SAY SAY SAY 【シングルバージョン】
15. マイ・ラヴ (ウィングス)
16. ウイ・オール・スタンド・トゥゲザー
17. 夢の旅人 (ウイングス)
◇ かつてのバンドとの先行作品の数々ももちろん「ベスト」だから、このアルバム名は適切かどうか疑問だが、仮に「シングル盤名人」としてのマッカートニーについて話題にしているのなら、陳腐で凡庸(ぼんよう)な「My Love」から高揚感に満ちた「Jet」まで、このコンピレーションは名高いメロディストであり、バンドリーダーであり、ヒット曲作家といった彼の多様な側面を浮き彫りにしていると言えよう。アルバム全体を通して統一感には欠けるし、きっと熱心なファンは、「Picasso's Last Words」や「That Would Be Something」といったアルバム・トラック(アルバム収録曲)が収録されていない点を残念に思うことだろう。だが、本アルバムは一般受けするウイングス時代のヒット曲を中心に、マッカートニー自身が自ら葬り去ってしまった「C-Moon」のような超レア・テイク、大物スターとのデュエット曲(かつての友人であり、現在、ビートルズ曲の版権所有者マイケル・ジャクソンとの「Say Say Say」、スティーヴィー・ワンダーとのお決まりの「Ebony and Ivory」)、ライヴ録音(「Coming Up」)、フリーキーな007シリーズのテーマ曲「Live and Let Die」を含むサントラものまで網羅している。

1987.12.05 (12インチsingle)
1.ワンスアポン・ア・ロング・アゴー (ロング・バージョン) - Once Upon a Long Ago
2.バック・オン・マイ・フィート - Back on My Feet
3.ミッドナイト・スペシャル - Midnight Special
4.ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニィモア Don't Get Around Much Anymore
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by cress30 | 2005-12-25 06:28 | ◆ポール・マッカートニー